ストレス社会の現代、心身共に様々な不調を訴える人が増えています。
「最近なんだかやる気がない」、「気分が落ち込んで、何をしても楽しくない」など、
「これってうつかも?」と思っても何をどうしていいのか判らない人が多いのではないでしょうか?

うつは「そのうち治る」とタカをくくるのは禁物です。症状が改善せず、2週間以上もつらい症状が
続けば専門家に相談しましょう。適切な治療を行えば、改善されますから、本人も家族も
焦らず、じっくり治療に取り組みましょう。

そこで、今回はうつの原因や症状、などと共に漢方治療についても判りやすくご紹介しましょう。

強いストレスや持続的なストレスがかかると、それを解消しようと脳を使い過ぎて、脳が疲労
してしまい、うつを引き起こす原因となります。
うつ病になると、「精神症状」や「身体症状」が現れます。


精神症状・・・脳の働き方(神経伝達の仕方)に変調を期して現れます。

          〇 気分が落ち込み、何をしてても楽しくなりません。
          〇 何かしようと思ってもおっくうで行動に移す事が出来なくなります。
          〇 不安な気持ちになったり、イライラしたりします。
          〇 他人に申し訳ない感じがあり、自分を責める様になります。
          〇 以上の症状は午前中にひどく、夕方から夜にかけては比較的軽くなるの
             が特徴です


身体症状・・〇 心身のストレスに対処する為、全身の機能を調整する働きをもつ、
            ホルモン系などに変調を期して現れます。
          〇 眠りが浅く、朝早く目覚めてしまい、そのまま寝付けない。
          〇 食欲が無くなって、体重が減少します。
          〇 性欲が低下します。 
          〇 頭痛や腰痛など体のあちこちが痛んだり、だるくなる人もいます。

● 散歩をする。ゆっくり入浴などをして気分転換に心掛けましょう。

● 自分だけで悩まず、身近な人に思い切って相談してみましょう。話すだけでも心が
  軽くなることも多いものです。


● 疲れを感じたら途中で休んで無理をしないようしましょう。

● 「今日出来なければ明日でもいい」くらいの気持ちを持ちましょう。

● 考えても解決しない問題は何時までもくよくよと考えずに諦める事も大切です。

● 何でも自分でやろうと頑張りすぎず、手に余る時は思い切って周りの人に
  甘えてしまいましょう。一人で抱え込むから苦しくなってしまうのです。

● 周囲の人はうつ病を”病気”としてきちんと理解し、励ましたりせずに温かく見守ることが
  大切です。

漢方ではうつ病は、「気」の流れが停滞して起こる「気滞証」と考えられます。
その為「気」を補う「桂枝」、「厚朴」、「竜骨」、「牡蠣」などの「理気剤」が
配合された処方を用います。そして症状には精神症状だけでは無く、身体症状も現れますが、
これは「心身一如」という昔からの言葉にもあるように、心と体は切り離せない関係にある
という考え方です。

漢方治療ではまず身体的な症状から改善します。身体症状が改善されてくると、
自然治癒能力や生命力が強化され、それに伴って精神症状も軽減されることが
少なくありません。
自殺を考えるような重症の人は西洋薬の抗うつ剤が必要となり、漢方薬との併用も
考えられます。             

柴胡加竜骨牡蠣湯
(サイコカリュウコツボレイトウ)
(第2類医薬品)
実証で胸脇苦満があり、精神不安、イライラなどの精神神経
症状のある人。のぼせ、頭痛、動悸、めまい、疲労感などが
あり、便秘傾向の人。
加味逍遙散
(カミショウヨウサン)

(第2類医薬品)
肩こり、めまい、頭痛、不安、のぼせ、手足のひえ、盗汗
など体の不調を訴える事が多い人。イライラして、
怒りやすいなどの神経症状のある人。
婦人科疾患にも良く用いられます。
半夏厚朴湯
(ハンゲコウボクトウ)
(第2類医薬品)
喉に何か引っかかっている様な感じがあり、気分が
塞がっているなどの不安神経症状などのある人。
痩せ型で胃腸が弱く、めまい、動悸などのある人。
女神散
(ニョシンサン)
(第2類医薬品)
虚証で、上衝、眩暈があり、精神不安のある人。
頭痛、動悸、便秘、肩こり、不眠などの症状がある人。
桂枝加竜骨牡蠣湯
(ケイシカリュウコツボレイトウ)

(第2類医薬品)
柴胡加竜骨牡蠣湯の人よりも虚証の人で神経過敏、
あるいは神経不安など精神神経症状のある人。
疲れやすく、のぼせ、頭痛、不眠、動悸、盗汗、
手足の冷えなどの症状がある人。
加味帰脾湯
(カミキヒトウ)

(第2類医薬品)
虚症で貧血があり、精神不安、心悸亢進、健忘などの症状
がある人。食欲不振、全身倦怠感を訴えることもある。

◎以上が良く使われる漢方処方で 煎じ薬 1日分 約220円+税〜450円+税
                      粉末  1日分 約180円+税〜270円+税です

牡蠣
(第3類医薬品)
牡蠣はカキ科のカキの貝殻で最近ではカルシウム
イオンの働きにより、神経の興奮を鎮める作用が
ある為、神経系の諸症状に効果があります。
その他に制酸、煩躁、失精にも効果があると
言われてます。
漢方処方に配合されることが多いです。
牡蠣 
500g 1,000円+税
牡蠣(粉末)

500g 1,000円+税
イカリソウ
(生薬名:淫羊カク)
(第2類医薬品)
茎葉には、フラボノイド配糖体のイカリインなどが
含まれ、強壮、強精、神経衰弱、健忘症に効果が
あるといわれています。
1日量約10gを煎じてお茶代わりに常用します。
イカリソウ100gと氷砂糖200gをホワイトリカー1.8g
に入れて2ヶ月以上漬け込んで飲みます。
イカリソウ(茎葉)
500g 2,000円+税
ナツメ
(生薬名:大棗)

(第2類医薬品)
果実にはトリテルペノイドのオレノール酸、ベツリン酸
サポニンなどを含み滋養強壮、鎮静、抗ストレス作用
利尿作用等があります。
1日量 約5gを水600cc〜800ccに入れ弱火で20分
程煎じ服用します。又は大棗300gと氷砂糖約150gを
ホワイトリカー1.8gに入れ、2ヶ月以上漬け込んで
服用すると良いです。漢方処方に配合されている事
が多いです。
大棗(果実)
500g 1,500円+税
サネブトナツメ
(生薬名:酸棗仁)

(第3類医薬品)
特に不眠の人に良く使われます。
種子にはトリテルペノイドのベツリン酸、ベツリンなど
が含まれ、中枢神経を抑制する為、鎮静、催眠作用
があります。
1日量 約10gを水600cc〜800ccに入れ弱火で20分
程煎じ1日3回服用します。漢方処方に加える事が
多いです。
酸棗仁(種皮)
500g 5,000円+税
ネズミモチ
(生薬名:女貞子)

(第3類医薬品)
果実にはトリテルペン、マンニトールなどを含み、
滋養強壮、鎮静、緩下作用などがあります。
1日量 約10gを水600cc〜800ccに入れ弱火で20分
程煎じ服用します。
200gをホワイトリカー1.8gに入れて3ヶ月以上漬け
込んで飲みます。
女貞子(果実)
500g 1,500円+税

その人によって症状や体質は異なります。
あなたに合わせたオーダーメイドの漢方処方を調合します
ぜひ一度やなぎ堂薬局にご相談ください